人里離れた山寺にネコ好き禅師が住んでいました。彼はその知恵と思いやりで広く知られていました。多くの禅の探求者が彼の導きを求めて山寺にやって来ましたが、禅師はいつも穏やかでした。

ある日、一人の青年が山寺にやってきて弟子になりたいと言いました。禅師は彼を歓迎し、禅の瞑想を教えました。青年は熱心に修行しましたが、瞑想中に集中するのは難しいと感じました。

彼の心はさまよい、わずかな物音や動きに気が散ってしまうのです。禅師は青年の苦労に気づき、彼に特別なレッスンを与えることにしました。禅師は青年を近くの小川に連れて行き、水のそばに座って瞑想するように言いました。

青年は座って目を閉じましたが、すぐに水のせせらぎに気を取られました。そこで、青年は目を開けて小川を眺めていると小さな葉っぱが通り過ぎていきました。

青年は葉っぱに固執し、それが下流に漂うのを見ました。禅師は、青年がまだ葉を見ているのを見つけました。禅師が青年に何を学んだかを尋ねると青年は、「私の心はこの葉のようなもので、常に漂流し、外からの刺激に流されていることを学びました」と答えました。

禅師は微笑んで言いました。「心は常に漂流している」その心を手放しなさい。青年は禅師の言葉で大悟しました。